BCP作成のステップ!BCPに基づいた病院の災害対策マニュアル概要

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皆さんこんにちは!

災害医療大学:医療防災学科です!

 

今後病院は業務継続計画「BCP」を策定しろ~~という流れになってるぞ!!

ということを紹介しました。

しかし、いきなりBCPを作るのはハードルが高いですね。

ということで、まずは既存の「病院災害対応マニュアル」の見直しをしてみましょう!

そもそも「災害対策マニュアル」って何!?という方は今からつくってみましょう!

 

今回はBCPの考え方に基づいた病院災害対応マニュアルの作成・見直し方法を紹介します。

BCPを作成するにあたってのステップにもなりますよ!

 

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災害対応マニュアルの構成例

まずは全体像から見ていきましょう!

章の構成はこのようなものがあります。

はじめに:
目次:
第1章:災害対応基本方針
第2章:BCPに基づいた災害対応のためのチェック項目
第3章:災害対応のための事前準備
第4章:急性期災害対応
第5章:フェーズ、ニーズの動向への対応〈亜急性期・慢性期の対応を含む〉
第6章:帳票類、各種記録、報告用紙、付表など

ざっと書くとこんな感じです!

細かく見ていきましょう!

 

はじめに

論文とかでいうabstractみたいなところですね。

病院の立地や規模、特性・地域性などから考えられる災害に対して、どんな目的で、どのように備えるのか?

地域防災計画消防計画などのほかのマニュアルとの整合性や位置づけも明記しておきましょう。

 

細かい部門についてを今回作成するマニュアルで詳しく規定することは難しい〈読みにくい〉です。

部門別や特殊な状況については別のマニュアルやアクションカードが必要です。

それらの「別のマニュアル」と連動していることも書きます。

 

マニュアルは定期的な見直しと改善が必要です。これも明記しましょう!

はじめに〈例〉

当病院は海に面する高台に建つ中規模の総合病院となっており、地震等の大規模災害発生時には津波の被害も考えられる。災害時には入院患者のみならず、地域住民への医療の提供が求められる。

早期の病院機能回復のためBCPに基づいたマニュアルを策定した。

本マニュアルは大規模災害を想定しているが、火災発生時には消防計画を参考にする。

従業員の詳細な動きは別に策定したアクションカードを参考にする。

本マニュアルは必要に応じて適宜見直される。

第1章:災害対応基本方針

ここで必要なことは、「想定される災害と病院の役割」です!

考え得る災害と被害

病院の立地から考えられる地震などの災害によってどのような被害が想定されるのかを書きます。

自治体ごとにハザードマップや被害予測が出ているので、そちらを参考にします。

求められる病院対応

被災場所や病院被害の程度の想定は何パターンも考えられます。

それぞれの場合に病院はどの役割をどの程度求められることになるのか?についての方針を立てます。

例)災害レベル別、または被災者の数別の対応

レベル別対応

  • レベル0
  • レベル1:事故
  • レベル2:大事故
  • レベル3:地震等の大災害

レベル3については、病院の被災の程度により以下のように細分し、それぞれに対応を決定する。

  • A:病院機能に支障なし
  • B:病院機能に一部支障あり
  • C:病院機能停止・入院患者の避難

職員の参集と職員登録

病院が被災する規模の災害の場合、基本的に職員も、

今この講義をご覧になっているあなたも「被災者」です。

 

自宅が壊れているかもしれない、家族との連絡がついていない・・・こんな状況かもしれません。

それでもなお、災害時にこそ医療を提供することを優先し、医療機関に職員は集まります。

参集の基準がしっかり決まっていないと職員は混乱しますね。

ということで以下の内容を記しておくことが大切です。

  • 遠隔、近隣での地震等の職員参集基準〈最大震度やどこの地域の災害か?〉
  • 日ごろからの参集のための準備
  • 参集手段
  • 参集後の登録制度

 

第2章:BCPに基づいた災害対応のためのチェック

細かいチェックリストは別講義で解説します!

まずは全体像を把握しましょう。

BCPに基づいた災害対応のためのチェック項目

チェック項目を用いて、現状の病院の状況を把握・評価します。

定期的に評価を繰り返すことで常に最新版の対応ができます。

評価と改善点

それぞれの項目の中で施設によっては不要なもの、足りていないものがあるはずです。

改善できるところは具体的な行動計画を立て、改善しましょう。

人員やお金が一番かかるところですが、BCPに基づいたマニュアルを作るうえで欠かせないことです。

 

第3章:災害対応のための事前準備

災害対応のための組織

いわゆる災害対策委員会です。

災害時にメインとなって活動する組織を常設します。

組織とその活動内容を明記します。

組織図や構成要員、役割を記載します。

日ごろの職員の研修・訓練

マニュアルもBCPも策定するだけでは全く使い物になりません。

マニュアルに準じて職員が動けるように研修・訓練をする必要があります。

 

病院組織として、部署として、個人として、災害時対応を円滑に行えるように研修や訓練の必要性を書きます。

具体的に・だれが・どのように・どんな研修を・どんな頻度で行うのかを記載しましょう。

災害時必需物品

災害時用として常備しておく物品のリストを作成します。

保管場所・個数・量・管理者を明記します。

不足する、している物品の調達方法も記載しましょう。

災害時情報伝達手段

災害時の対外的、院内の連絡網を明示します。

外部との一般回線が使えない場合を想定して、衛星回線、優先回線などの管理者、保管場所を記載します。

災害死時広域救急医療情報システム:EMISに登録されている場合、だれが入力するのか等を記載します。

EMIS:広域災害救急医療情報システムを徹底解説+裏話
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第4章:急性期災害対応

基本的には従来のマニュアルに記載されているはずです。

BCPの観点では「停電」「担当者不在」「夜間・休日の発災」などの条件での計画の見直しが必要です。

概略

災害対策本部

災害時対応部門〈部門責任者・連絡先一覧・活動内容〉

諸運用

  • 職員登録
  • トリアージタグ
  • 災害カルテ
  • トランシーバー
  • リーダーベスト
  • エレベーター
  • ヘリポート
  • トリアージ〈トリアージポストなどの決定〉
  • 被災患者受付
  • 被災患者の流れ〈動線を考えたレイアウトが必須〉
  • 緊急度の変更と対応
  • 白板の運用〈クロノロや情報共有、パーテーションの代わり〉
  • 災害ベッドの運用
  • 血液検査
  • 輸血
  • 放射線検査〈放射線事故の可能性やテロの場合〉
  • 増床体制

各部門対応の概要〈各部門の活動内容の概要・責任者、設置場所等〉

・新設部門

・既設部門

第5章:フェーズ、ニーズの動向への対応(亜急性期・慢性期対応)

災害が起きてからの経過時間によって災害のフェーズが変わります。

長期的に見て必要なことを記載します。

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病院避難〈どの基準でどこの病院に避難するのか?〉

医療支援者対応〈DMAT、その他医療班、学生、ボランティア〉

DMATとは?災害派遣医療チームを徹底解説!
DMATに関する疑問に災害医療大学がお答えします!DMATとは?DMAT隊員は普段何しているの?DMATになるには?DMATの起源は?DMATの活動内容は?

物流対応〈過不足の調節〉

臨時勤務体制の確立〈休憩時間やシフト〉

災害時用救援者への対応
 院内の動けない患者透析患者人工呼吸器患者

災害モードの収束、終了:病院機能の復旧

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第6章:帳票類、各種記録、報告用紙、付表など

各種リスト、帳票類、報告用紙、付表などをまとめる。


さて、BCPに基づいた病院の災害対応マニュアルの概要はつかめましたか?

次は細かいチェックリストを紹介します!

コメント

  1. […] […]

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