皆さんこんにちは!
災害医療大学:医療防災学科です。
前回までの「0から始める薬局BCP策定講座」ではBCPレベル1を目指してBCPを策定しました。
今回からは「1から2への薬局BCP策定講座」を始めていきます!
まずはレベル2になるための全体像を把握しましょう!
薬局BCPレベル2とは
今皆さんの手元にあるBCPは基本的なことを策定したてのBCPレベル1です。
BCPレベル2は、「基本的なBCPだけでなく、初動計画や、応急救護支援計画、事前対策実施計画のような周辺文書を策定した状態」です。
BCPレベルについてはこちら!
周辺文書とは
周辺文書とは、BCPに関係する文書の総称で、
「○○が周辺文書です。」と断言することは難しいです。
そこで、レベル2の定義は「BCPを用いた訓練ができる準備が整っている状態」とします。
BCPを用いた訓練には、基本的に以下の書類が必要です。
・初動計画〈発災から6時間・72時間の対応の詳細〉
・応急救護所支援計画〈近隣の救護所に薬剤師を派遣する場合〉
・事前対策実施計画〈レベル1のBCPの時点で分かっている問題点の対策〉
初動計画とは
初動計画とは、発災から72時間までの間をどのように行動するのかの詳細を記載した計画書です。
BCPは大まかに何が必要かをまとめているものですが、行動の詳細は記載されていません。
初動計画では実際に従業員にはどのように動いてもらうのかを細かく書きます。
イメージとしては指示書です。
初動計画に沿って訓練を行い、改善点を探します。
そのための第一版だととらえてください。
基本的には72時間までを記載すれば問題ありません。
詳しい書き方は次の講義で行います。
応急救護所支援計画とは
応急救護所支援計画は従業員を救護所に向かわせる場合に必要になります。
うちの薬局は薬剤師を救護所に向かわせるつもりはない!
という場合は必要ありません。
薬局の付近に救護所はあるのか?
救護所までは何を使ってどのルートで向かうのか?
救護所に応援に行く場合何を持っていけばよいのか?
を記載します。
イメージとしては、「君、これから救護所の応援に行ってくれないか?詳細はこれに書いてるからあとは頼んだ!」と言えちゃうレベルです。
訓練の際には実際に持っていくものをバックに詰めたり、
想定しているルートが使えるのかを再確認します。
必要な医薬品や持っていくべきものは別の講義で紹介します。
事前対策実施計画とは
事前対策実施計画とは、BCPレベル1を作成しているときに見つかった問題点をいかに改善していくのか?という計画書です。
・何年後までに○○を導入する。予算△△円
のように、記載します。
こちらは、訓練後に作ってもよいのですが、訓練後には訓練で見つかった問題点が書き足されていくので今の時点で書いた方がよいです。
細かい書き方は後の講義で紹介します。
さて、BCPレベル2の道の全体像はつかめましたか?
次は初動計画を立ててみましょう!
コメント
[…] 周辺文書の作成:薬局BCPレベル2への道1皆さんこんにちは!災害医療大学… […]