薬局BCP〈プロトタイプ〉を作ってみよう!~薬局BCP策定ステップ3~

BCP
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皆さんこんにちは!

災害医療大学:医療防災学科です!

 

0から始める薬局BCP策定講座」ということで、

前回は薬局BCPの全体像をつかみました。

今回から実際に薬局BCPを作っていきましょう!

 

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薬局BCP〈プロ〉を作ろう!

今回行うことは「薬局BCPプロトタイプ」を作ることです!

プロトタイプというと伝わりにくいですが、簡略版と思ってください!

 

絵を描くときに下絵や配置を考えるように、

薬局BCPをいきなり100%の出来で作るのは困難です。

まずは完成度40%くらいの薬局BCPを作りましょう!

 

目安としては1時間です!

各項目10分程度で決めてみましょう!

約1時間後には自分の薬局のBCPのイメージが出来上がります!

 

薬局BCPを作るためにどんな資料が必要か、確認しておくことはあるか?

という観点でプロトタイプを作りましょう!

必要な物

・紙〈ノート等〉

・筆記用具

・携帯かPC〈調べるため、本講義を見るため〉

 

それでは薬局BCPの項目を順に埋めていきましょう!

  1. 基本方針の策定
  2. 被害の想定
  3. 業務の把握
  4. 業務資源の把握
  5. リスクの評価
  6. 業務継続目標の設定
  7. 対策の検討
  8. BCP文書の作成

1.基本方針の策定〈プロ〉目安時間5分

災害時に何を優先するのかを決めます。

ここで決めることをもとにこれからBCPを作っていきます!

 

薬局の開設者として災害時に何をしますか?

これが大切そうだ!というものを書き出してみてください!

従業員とお客さんの安全確保!
財政基盤の維持!

いろいろ出てくると思います。

優先順位付けや絞り込みは次の第4ステップで扱います!

 

宿題1

薬局は薬局だけで営業ができているわけではありません。

処方箋を応需している医療機関の災害時の運営方針を把握しましょう。

病院でもBCPがないところはあります。大体の方針を聞いたうえで、

「一緒にBCP策定しようよ!」と伝えてみてください。

周辺の医療機関が一緒になってBCPを作り、訓練を行えばより地域の防災力・災害時対応力が向上します。

2.被害の想定〈プロ〉目安時間10分

起こりうる災害とそれによる被害を想定します。

大まかに分けて、「薬局周辺の被害」「自分の薬局の被害」の二つの観点が必要です。

薬局周辺の被害

そもそもどんな災害が起こるような立地なのかを考えましょう。

地震だけなのか、津波もあるのか?土砂崩れは?

思いつくものを書き出しましょう!

 

薬局がどのような環境に置かれるのかを把握する必要がありますね。

宿題2-1

地域の防災計画を確認しましょう

薬局のある地域のハザードマップを確認しましょう

地域防災計画データベース | 総務省消防庁
火災の予防や消火、救急、救助など国民一人ひとりが安心して暮らせる地域づくりに取り組む消防庁の情報を発信しています。

自分の薬局の被害

災害の規模、立地によっては薬局が被災します。

建物はどこが危険か?〈ガラスや転倒、電気製品等〉思い出してみましょう。

ライフラインの復旧にはどのくらいかかりますか?

 

災害が起きた時に従業員は安全でしょうか

店にいない従業員と連絡は取れますか?

復旧のためには人手が必要です。発災時に従業員が出勤できるか確認してみましょう。

宿題2-2

薬局のライフラインの現状を把握しよう

従業員との連絡手段を確認しよう

 

3.業務の把握と優先業務の選定〈プロ〉目安時間5分

まずは災害時の薬局に求められることを考えましょう。

通常業務のほかにも災害時特有の「避難誘導」などの応急業務も考えられますね。

 

通常業務として何をやっているのか、

応急業務として何が考えられるのかをすべて書き出しましょう。

 

書き出した業務の中から「優先業務」を選びます。

優先業務とは、「手段や内容を変更してでも継続すべき業務」です。

 

4.業務資源の把握〈プロ〉目安時間10分

3で想像した「優先業務」に必要な物を把握します。

災害時における「業務資源」というと大きく分けて4つにわけることができます。

「ヒト」「モノ」「情報」「ライフライン」です。

それぞれをどのように調達するのか?

書き出してみましょう!

5.リスクの評価〈プロ〉目安時間10分

4で優先業務を行うにあたって必要な物がイメージできました。

それらの「必要な物が使えない状況」は何が想定されますか?

 

例えば停電により、電子機器が使えない。

などのライフラインによるものや倒壊による破損も考えられますね。

 

業務資源別に被害が生じる可能性を書き出してみましょう。

6.業務継続目標の設定〈プロ〉目安時間10分

優先業務について、災害発生からの時間経過の中でどのサービスレベルでの提供を目指すか目標を立てます。

5で考えたように業務資源が足りていない場合、別の方法でサービスを提供できるのか?

発災からどの程度の期間サービスができない・別の手法になるのか?

 

考えられる限り手段を書き出してみましょう。

7.対策の検討〈プロ〉目安時間10分

5で必要になってくる業務資源とその被害の可能性を考えました。

7では事前に対策できること別の手段で解決できることを書き出しましょう。

 

最終的にはこの事前対策で出てきた改善策を実際に行い、訓練を行う流れになります。

今回はプロトタイプということで、思いついた方法をとにかく書き出してください。

添削する時間は後程とります。

 

8.BCP文書の作成=プロトタイプ完成

ここまで書いてきたメモこそがBCPのプロトタイプとなります。

これをもとに1から詳しく作っていきましょう!

 

全体で60分程度でプロトタイプが作れたはずです。

BCP第1版を作るために、何を用意し、何をかんがえるか?

なんとなくお判りいただけたと思います。

 

次回のステップ4から実際にBCPを作り出します。

準備ができた方は次の講義へゴー!!

コメント

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